インクの乾きが遅い

ボールペンのインクは、紙への「染み込み」と、色素や添加剤を溶かし込むインクの溶剤が気体になること(揮発)で、乾いた状態になります。そのため、次のような場合はインクの乾きが遅くなります。


  • 下書きをなぞった場合
    鉛筆やシャープで下書きした上に筆記すると、インクは紙面の「芯」の上に乗ってしまうため、染み込みにくくなります。また、下書きをしたところは、紙の表面が押されて硬くなる(紙面の微細な凹凸が減る)ため、下書きを消した場合でも、インクは染み込みにくくなります。
  • ペンの先に溜まったインクが落ちた場合 ※原理の詳細はこちら
    ボールペンのインクは、ペン先のボールが回転することで紙に転写されますが、紙とボールが接しなかった箇所などのインクは、再びペン先に戻ります。この時、ペンの中に戻りきらなかったインクはペン先へ溜まり、紙などに付着することがあります。この箇所はインクの量が多くなるため、乾きが遅くなります。
  • コピーやトナーで印刷した紙の場合
    コピー機やプリンターが印刷時に紙へ圧力をかけることで、紙の表面が押されて硬くなる(紙面の微細な凹凸が減る)ため、インクは染み込みにくくなります。また、印刷された箇所では、トナーなどの印刷インクの上にボールペンのインクが乗ってしまうため、さらに紙へ染み込みにくくなります。
  • 表面がコーティングされた紙の場合
    紙の表面にインクが染み込む隙間が少ないため、乾きが遅くなります。
  • 寒い環境や冷えたペンで筆記した場合
    インクは冷やされると粘度が高くなる(粘り気が増える)ため、紙へ染み込みにくくなります。
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