PROJECT STORYいい商品にはストーリーがある。

シャープペンシルの本質を
変えた新商品
「KURU TOGA」
は、こうして生み出された

KURU TOGA

マーケティング戦略の策定

いよいよ「クルトガ」を販売するフェーズへ。ターゲットである学生は、シャープペンを一日中利用するヘビーユーザー。そのため「“芯が尖り続けて文字が太らない”というコンセプトは大きな魅力になるはずだ」とSは感じていた。

この段階でSが最も気をつかったのは、“ターゲットである学生に商品の特長をどう伝えるか”という点だった。「クルトガ」の最大の特長は、芯を回転させることで、書いているうちに芯が斜めになって文字が太くなる“偏減り(かたぺり)”現象を抑えられること。しかしその現象自体、日頃から気づいているユーザーは少ない。

そこで「偏減りへの気づき」をまずユーザーに与え、その後「文字が太らないという特長説明」を行う二段論法でのマーケティング戦略が採られた。この戦略を軸に、販促物や什器が作成され、ついにクルトガが市場へと導入されていく。

最大限気をつかったのは、二段論法でユーザーに特徴を伝えること。
営業開発部 Y
営業戦略を練り、クルトガを店頭に送り込む

爆発的な売れ行きに

「発売からすごい売れ行きでした」。店頭での営業戦略を担う、営業開発部のYは語る。「クルトガは知ってもらったら勝ち、と思っていました。ですから、商品の魅力や他店での売れ行きをお客様に提示し、いやがおうにも目に付くエンド棚(注:その店舗のイチオシ商品を並べるスペースのこと)を確保することはもちろん、“回る”という特長を伝えるインパクトのある販売容器を作ったり、ディスプレイを設置して“偏減り”を説明する動画を流したりといった戦略を採りました」とYは語る。

こうしてプロデュースされたクルトガは生産が追いつかないほどの売上に。「クルトガ」を求めるお客様に対し、品切れによってお待たせし、ご迷惑をお掛けしている現状を打開すべく、生産・営業部門をはじめとする全社での懸命の努力の日々が続いている。

“芯を回す”というひとつの発想から生まれた「クルトガ」。その完成までには、各部署のスペシャリスト達による不断の努力とチームワークが注ぎ込まれていた。だからこそ、「クルトガ」はシャープペンシルの歴史に名を残すことが出来たのだろう。

芯が回るという特徴を生かし、販促物を作った。

クルトガ開発を振り返る

クルトガの開発・販売に携わった各部署のスタッフ一人ひとりに、このプロジェクトに対する思いや得られたことを語ってもらった。

横浜研究開発センター I(クルトガのメイン設計担当者 )
手を動かして物を作りたい、という思いでこの会社に入社したこともあり、モデルの手作りから店頭での売れ行き観察まで、ひとつの製品のすべてに関われたことがよかったです。産みの苦しみも多々ありましたが、先輩方に助けていただきながら多くのことを学び、楽しむことができました。

横浜研究開発センター N(シャープペン開発チームのリーダー)
新しいシャープペンを開発することがこのチームの使命でもあったので、従来のシャープペンとは一世代違うものを市場に出せたことは幸せなことだと思います。基本的な機構から新しく開発できたのは非常に嬉しいですね。

横浜研究開発センター K(クルトガのプロジェクトリーダー)
技術的な部分で苦労し、それをチームワークで乗り越えた。このペンの中には、そんな私たちの経験がカタチとして入っています。このような記憶に残る商品が作れたこと、またそれが多くの消費者の方に受け入れられたことに幸せを感じます。

商品開発部 S
苦労も多かったけれど、チームはやるきに満ち溢れていましたね。意地でも商品化するという気概が感じられました。色んな人と出会うよい機会でもあったので、またゼロからスタートする企画に携わりたいです。

営業開発部 Y
これだけの勢いで売れてくれると、周りの色んな人が持って使ってくれているので嬉しいです。これからも、得意先に「三菱鉛筆さんの商品はいいね」と言われる機会を増やしていきたいと思っています。

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