デジタルペンを活用した「手書き日記」の実証実験を開始
エーザイ株式会社、株式会社野村総合研究所の協力のもと、「書く」ことと脳の健康度の関係性を検証
三菱鉛筆株式会社(本社:東京都品川区 社長:数原滋彦)は、デジタルペンを活用し、手書き日記と認知機能との関係性を検証する実証実験を開始します。本実証実験では、高齢者を対象に、デジタルペンを用いた日記記入と認知機能の指標として脳の健康度のチェックを組み合わせることで、「書く」ことと認知機能との関係性を検証します。三菱鉛筆はこれまで、「書く・描く」体験が人にもたらす価値に着目し、研究開発に取り組んできました。本実証実験では、「書く」という日常的な行為に着目し、デジタルペンで取得した筆記データと脳の健康度を組み合わせて分析することで、「書く」ことが持つ新たな可能性を探究してまいります。
本実証実験は、エーザイ株式会社(本社:東京都文京区)および株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区)の協力のもと取り組んでおります。また、本事業は愛知県豊田市が実施する「豊田市先進技術実証サポート補助金」の交付対象事業として採択されています。

1.背景
三菱鉛筆はこれまで、手書きと睡眠の質との関係性に関する研究や、筆記時の集中力の予測・維持を目指すIoTペンの開発など、「書く」という行為が人にもたらす価値や、デジタル技術を活用した筆記データの活用可能性について研究を進めてきました。
そういった取り組みの一環として、2026年3月から6月には、公益社団法人品川区シルバー人材センターの協力のもと、デジタルペンを用いた手書き日記の実証実験を実施しました。この実証実験では、参加者が日常生活の中で日記記入を継続するための運用上の知見を得るとともに、筆記データを継続的に取得・分析する取り組みを行いました。
日記を書くことは、出来事を思い出して言葉にし、手を動かして書くなど、複数の過程を伴う身近な行為です。今回の実証実験では、これまでの取り組みを発展させ、筆記データと脳の健康度の測定結果を組み合わせて分析することで、「書く」という行為と認知機能との関係性を検証します。
2.実証実験の概要
本実証実験では、高齢者を対象に、一定期間継続して日記を記入いただきます。日記の記入には、三菱鉛筆が開発したデジタルペンを使用し、紙に書く自然な体験を保ちながら、加速度、角速度、筆圧、筆記した時刻・時間などの筆記データを取得します。なお、日記に記載された内容や位置情報は取得しません。
また、エーザイ株式会社が提供する「のうKNOW®」(非医療機器)を用いて、脳の健康度を測定します。デジタルペンから得られる筆記データと、「のうKNOW®」による脳の健康度の結果を組み合わせて分析することで、手書き日記における筆記の特徴と脳の健康度との関係性を検証します。株式会社野村総合研究所は、データサイエンスの知見を生かし、取得したデータや分析内容の有用性について検討します。
3.今後の展望
今後は、本実証実験で得られた筆記データと脳の健康度の測定結果をもとに、手書き日記の継続と脳の健康度との関係性について検証を進めてまいります。また、デジタルペンだからこそ捉えられる「書く過程」にも着目し、筆記データのさらなる活用可能性を探っていきます。
社会のあらゆる場面でデジタル化が進む中でも、人が紙に向かい、考え、記憶をたどり、言葉を紡ぎ、手を動かして表現するという「書く」体験には、まだ十分に解き明かされていない価値があると当社は考えています。
三菱鉛筆は、企業理念「違いが、美しい。」のもと、「書く・描く」を通じて一人ひとりの個性と創造性を解き放つ「世界一の表現革新カンパニー」を目指しています。これまで培ってきた紙に書く体験とデジタル技術を融合し、目に見える文字や文章だけでなく、「書く・描く」が持つ価値をさらに探究するとともに、筆記データを活用した新たな可能性を広げる取り組みを進めてまいります。
【ご参考】
豊田市先進技術実証サポート補助金について
社会課題の解決や市民生活の質の向上を図ることを目的に、豊田市内をフィールドとして先進技術を活用した実証実験を行う事業者に対し、その費用の一部を補助する制度です。本実証事業は、同補助金の交付対象事業として採択されています。
| 〈報道関係 お問い合わせ先〉 三菱鉛筆株式会社 経営企画部 広報グループ |
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