デザイナー皆川明氏による描き下ろしの
“peace porter bird(ピースポーターバード)”が施された限定モデル。
このペンでかかれた言葉や絵によってコミュニケーションが生まれ、
そのコミュニケーションが人に喜びや幸せをもたらす事を願って描かれました。
商品名(品名)
3&bC Pt7 × minä perhonen/“peace porter bird”
ボール径
0.7mm インク色 黒
本体色
ki、neue gray
価格
本体価格1,100 円 + 消費税(箱付)
替芯
SNP-7(本体価格100円 + 消費税)
発売日
2021年3月10日
ミナ ペルホネン デザイナー
皆川 明
1995年にブランド「minä」(現minä perhonen)を設立。ハンドドローイングを主とする手作業の図案によるテキスタイルデザインを中心に、衣服をはじめ、家具や器、店舗や宿の空間ディレクションなど、日常に寄り添うデザイン活動を行っている。
www.mina-perhonen.jp/
interview
インタビュアー:
八木美貴
写真:
嶌村吉祥丸
今回のPt7コラボレーションモデルのデザインコンセプトについて教えてください。
Pt7はどこでも描ける、水の中でも描けるという機能をもったペンなので、そういったさまざまな体験をしながら、そのときの気持ちを誰かに伝えたりするのは楽しそうだなと思ってデザインしました。
描いた絵や手紙を、この鳥が届けてくれるようなイメージで描いています。
この鳥にはpeace porter birdという名前が付いていて、1輪の花をくわえています。
郵便が発達する前は、きっと鳥や生き物に頼って手紙を運んでいたのではないか、と想像しました。昔は伝書鳩に運んでもらっていたこともありましたし、鳥のモチーフは手紙を運ぶイメージにぴったりです。
ただ、届けているのが手紙だと、少々直接的すぎるように思い、花をくわえることで、思いを届けるというイメージにしたいと考えました。
ボディカラーはkiとneue grayがベースになっていますね。
黒いインクのペンで描いた絵なので、ボディカラーとの対比がしっかりあるほうがいいと思って選んだ2色です。
それから、どこかでPt7のデザインと共通するラインを取り入れたいなと考え、鳥のシェイプの中にPt7のグリップの部分にあるドロップ型のシルエットを入れています。
原画は実際にPt7を使い、繊細な線で描きました。Pt7の特徴でもある、とても細かい筆圧に応じた線が出るということも、今回のデザインを通して感じてもらえたら嬉しいです。
皆川さんご自身も、「描く」機会はおありでしょうか。
デザインをするときも手描きをしますし、お礼のお手紙を書いたりもよくしています。普段パソコンを使わない僕にとって、ペンは大事な道具のひとつです。
手紙を書くときは万年筆を使うことも多いのですが、今後はPt7を使って軽やかに書くということもしてみたいですね。
3&bCのコンセプトである「とらわれない」や、そのほか3つのキーワード「どんなときでもオープンに」「ルールは何もない」「違いをもって生きよう」に対して、どのようにとらえていらっしゃいますか。
どれも、私たちがふだん行っているデザインやものづくりととても共通する部分があり、とてもいいコンセプトだなと感じました。
自分たちの意思や判断を信じてものごとをつくりだしていこうという姿勢は、とても大事なものです。社会にとってルールはひとつの指針ですが、個々の人の人生においてはそれに縛られ過ぎないように生きること、自分の意思を信じるということが、素敵な生き方だと思います。
それから、デザインをする上で結果を分類するときによく失敗/成功という言い方をすることがありますが、たとえ失敗であってもそれは「目的と違う」ということであって、必ずしもマイナス要因だけではありません。
「目的とは違っていたね」という風に、ある種オープンに、寛容な気持ちをもつことは、大事なことのように思います。
Pt7や今回のコラボレーションペンに、どんなことを期待されますか。
現代社会において、手紙を書いたり、ペンを使って何かを描くという場面は減ってきていると思います。でも、「だからそういうものは不要だ」となるのではなくて、何が足りないのかを考えていくことが大事なことではないかと思っています。
ペンを持つこと自体のワクワク感や、軽やかに描いたり、思いをしたためたりといった楽しさがあったら、ペンはとても大事で、必要なものになるのではないでしょうか。
もともとのパワータンクも拝見しましたが、機能は変わらないのに、Pt7は全く違うものに見えます。見立てを変えて、楽しいものになる。本当に、デザインってそういうことですよね。
それに過酷な環境の場所にも持っていけるPt7なら、それはコンピュータを持っていけないところまで行って自分の意思や感じたことを伝達できる、ということになるかもしれない。
実際になかなかそういった機会はないかもしれませんが、この1本のペンを持つことでとても大きな可能性を持っているんだと思えるだけでも、とても心地良い気がします。